大学病院で触診

 診断がどんどん先に延びるなあと思ったことがきっかけになり、自身の健康を優先したほうが良いだろうと考え、結局翌日の仕事は指示だけをして診療所で作ってもらった紹介状を持って、車で30分程度のところにある大学病院に行きました。

 10時半に到着しましたが、大学病院ですから施設も広く、駐車場も一番奥の方になってしまい、受付まで歩くのに左鼠蹊部を抑えながら歩くという情けない恰好になってしまいました。

 受付そのものは10時40分位に終了。その後ようやく該当する科に行くことになります。今回該当したのは内臓外科と名付けられたところ。ちなみに紹介状がなければ5千円程度のお金が必要という張り紙がでかでかと受付の近くに掲示されていました。

 指定された場所に行ってみると、通路の半分に椅子が並べられ、そこに100人ぐらいの患者さんが待機していて唖然。私が階段を上がっていくと、「この人はどんな病気なんだろう」といぶかるような視線が一斉に集中しましたが、すぐに関心がなくなってしまったようです。

 というのも待っている人の大半が私のようなシニア世代で、人のことなど構っていられないという心境なのではと思えます。

 ちなみに私が該当したのは内臓外科という面白い名前の科ですが、それ以外に脳神経外科と整形外科とか、5つぐらいに科が同じフロアにあるので、待っている患者さんの病気もさまざまなようです。

 それらを一括管理している中央の受付に書類を出すと「番号を呼ばれるまでお待ち下さい」と言われ、すぐそばの椅子に座って待ちますが、結局1時間半待たされました。

 私の場合は紹介状があるとはいえ初診です。それに対してほとんどの人は予約しているようです。まあそんなもんだろうと予想して読書用の本を持参したのが良かったです。

 結局12時半にようやく診察開始。私も若干イラつきましたが、昼食も摂らずに頑張っている医者なんだろうと思い、イライラは封印。指定されたドアから中に入ると、数名の医師が各診察室に分かれて診察しているようで、私は指定された番号の診察室へ。

 初対面なので、「お世話になります」と挨拶をして椅子に座ります。医師は30代後半と思われる人で説明も丁寧。かかりつけの診療所の医師が不愛想なので、丁寧な対応をしてもらうと、それだけで信頼感が増します。

 最初に既往症、アレルギー、治療中の病気等の確認があり、いよいよ診察。場所が場所だけにちょっと恥ずかしい気もしますが、先ずは立った状態でズボンとパンツを太ももあたりまでおろしてくださいとのこと。

 その状態でまずは該当部分を触診。特定の部分に力が加わると、やはり鈍痛を感じますが、「それほど脹れてはいないなあ」と言うのが医師の最初の感想。

 続いて、「じゃあ横になってください」と言われ、傍らの幅の狭いベッドにあおむけになり、今度はさすがにちょっと恥ずかしい思いをしましたが、男性の大事な部分を持ち上げて、その下の袋も持ち上げて、その裏側あたりをいろいろと触診。

 これは普段触らない部分だけに不安感もあり、元々男性の急所となる部分ですから、痛みも倍に感じます。特定の部分を強く押されるとかなり痛みがあり、思わず「イタタ」という声が出てしまいます。

 診察室の外では女性看護師さんが事務仕事をしていましたから、私の悲鳴は聞こえていたと思います。また鼠蹊部ヘルニアの触診をされているという事も分かっているのか、診察中女性は誰も部屋に入ってきませんでした。

 といっても入り口はカーテンですから、その気になれば隙間からいくらでも情けない姿が見えていたと思います。

 そんな中、特に「おなかに力を入れて」と言われて触られたときにかなりの痛みが出ます。数分?の触診でようやく診察終了。思わず「ふ〜!」とため息が出ました。

 改めて医師と向かい合って触診の結果の説明を受けましたが、開口一番、「どうやらヘルニアに間違いなさそうですが、確定診断をするためにはCTが必要です」とのことでした。

 さらに予想通りきちんと治すためには手術が必要になりますとのことで、どうして手術が必要になるのかという事を詳しく説明してくれました。その内容は次ページでまとめます。


手術が必要な理由と日常生活の注意点


初期症状と診断


トップページへ