手術翌日の痛み

 8時に朝食。朝食には献立表とともに「1日の熱量は1800kcal、塩分9g以内」と書かれていて、熱量はちょっと不足だけど、病院食だけ食べていれば高血圧に良さそうだなと思いました。

 朝食後に何とか動いてトイレ。昨晩よりは痛みが薄らいでいます。しかし小用はなんとかなるものの大が全く出ません。必死の思いであちこちにつかまり便器に腰を下ろしても、たまっているなという感触があるのですが、ちょっとでも力むと、途端に痛みが襲ってきます。

 「こりゃ、自然に出るのを待つしかないな」と思いつつ、なんとなく腹が重たいのは不愉快です。元々便秘等の症状は一切ないので、なおさら不愉快に感じたのだと思います。

 トイレ後は、ひたすら持ち込んだ本で読書。ともかく足や腹を動かさなければ、後は通常の精神状態です。さらに個室の利点を生かしてネットでブログ書き。ポケットwifiを持ち込みました。相部屋でのネットは禁止だそうです。

 10時過ぎに1時間ほど昼寝というか朝寝。やはり痛みで寝不足になっていたようです。起きてしばらくしてまたもや昼寝。もしかすると、痛み止めの副作用だったかもしれません。服用すると、わずかですが眠くなる印象でした。

 しかし後日自宅で調べてみたら、そういった副作用はなさそうですから、やはり単に痛みによる寝不足と手術への緊張による疲れかもしれません。

 昼寝後は痛み止めも効き、さらに順調に回復しているのか、痛みがはっきりと減ったなと感じました。主観ですが、手術直後に比べると半分ぐらいになった印象です。午後になると、何とか立ち上がって点滴台につかまりつつ、ゆっくりと動き回ることができます。

 我ながら驚異的な回復力だと勝手に思っていましたが、それでもこの状態で退院する人がいるのかと呆れました。たしかに家にたどり着いてしまえば自宅療養でも何とかなりそうですが、病院から自宅までの移動手段、帰ってからの食事の準備を考えると、パートナーのいないハンデは大きいなと感じます。

 それだった病院で容体急変に備えつつ、のんびりと三食食べていた方が、体にもよほどいいだろうな感じます。ただ痛みを除けば暇なことは間違いありません。

 ちなみにトイレで大を出すためには、多少なりとも動いたほうが良いと看護師さんから言われていましたので、時折小用に行ったとき、そのまま病室内を5mほど歩きまわってりしていました。

 食事だけは入院期間中常に3食ともほぼ完食。いつもは自宅で自炊をしていますから、何もしないのに食事が出てくる環境はつくづくありがたいなと感じました。病院食はまずいという噂もありましたが、私はそうは思いませんでした。

 ただ食事量は入院患者対象ですから量が少ない。かといって私自身は間食の習慣もなく、また付き添いがいないので間食を買いに出歩けるほどの体力も気力もありません。

 必然的に、たった1日半ぐらいですが、ちょっとやせたような気がします。特にお尻の筋肉が減ったように感じたのですが、これは歩く距離が減ったせいかもしれません。

 というわけで、手術翌日はほとんどベッドの上で過ごし、動くのはトイレのみでした。それでも痛み止めの効果と、自分自身の体力回復からか、夕方には点滴台につかまって、かなりスムースに動けるようになっていました。

 この日の夜も、昨晩同様、右側を下にして寝ましたが、気分的にもかなり楽になったように感じました。ただし腹部の膨満感は相変わらずです。

 さらに翌日。手術が9日で11日の朝です。2泊が経過した翌朝は、気分的にもかなり楽になって来て、だいたいどこをどう動かすと痛みが発生するかという事も分かってきました。

 このころになってようやく自分のお腹の手術をしたあたりをしげしげと眺めることができたのですが、手術跡というより、全体的にポッコリ膨らんでしまったのが印象的でした。

 便通がないのと、運動不足、さらには手術によって組織液がお腹の中ににじみ出ているせいではないかと思っていました。ただ患部の痛み以外、お腹が膨らんだことによる痛みは全く感じません。

 この日の夕方になると、私でも無理をすれば自宅に帰れるかもしれないなと思うぐらいになっていました。ただ動き回るのは厳しそうなので、介助者がいればという条件付きです。

 この間担当医、研修医、主任の医師、薬剤師、栄養士、看護師等様々な人が病室に来て、必要に応じて傷口を見に来てくれ、すべての人が「順調です」と言ってくれましたので、「きっとその通りなんだろう」と思っていました。


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