痛かった点滴針挿入

 手術着を着て、移動用にいつものカジュアルシューズを履いた格好は何とも珍妙ですがしょうがないです。若い看護師さんに言われるまま通路を20mほど歩いてエレベーターへ。

 その間通路を行きかう人もいて、「ああ手術をするんだな」と思われているんだろうなと思いながらエレベーターに乗車。降りたすぐ前が手術室の入り口

 看護師さんがドアを開け「さあどうぞ」と言われた先は、手術室と一般の通路を隔てる待合室のようなところで、ここで頭に帽子をかぶせられ、靴を手術室用のスリッパみたいなものに履き替え。さらに眼鏡をはずされ、周囲がすべてぼやけます。

 私の視力は、近視、乱視、遠視が複雑に組み合わさって、裸眼になると視力は0.06ぐらい。かろうじて障害物が見えますが、その障害物の詳しい様子はさっぱり不明。

 椅子に座ってしばらく待機していると、中からインターホンで「入室してください」と言われます。周囲の状況があまり見えないまま立ち上がり、「こちらです」と言われた方向にゆっくり歩くと奥の方に手術台が見えました。

 緊張感が高まるところですが、既に一度左鼠径部の手術を経験していますので、思ったより緊張していない感じ。言われたベッドに横になると、そこから「よういドン!」という合図があったかのように手術準備がテキパキ進みます。

 周り中に医師や看護師さんが集まって、必要な機材を体にどんどん装着。最初に心電図計。装着した瞬間にピッピッという音が手術室に響き渡り、これを聞くと若干緊張。

 さらに血圧計が装着。すぐにブ〜ンという音が聞こえ腕が圧迫される感じ。ただしどのくらいの血圧だったのかは不明。たぶん壁面に表示されていたのではないかと思いますが、どうせ見ても見えないので諦めて目をつぶっていました。

 次が点滴針の挿入。これが一番痛いということが分かっていましたので、つい力が入りそうになりますが、なるべく脱力を意識。「ちょっとチクッとします」という声を聴いた瞬間、「チク」ではなく「グサッ」という印象で針が左手甲の静脈に挿入。

 ところが挿入後にも針が血管を探っている感じで、これもまた結構痛い。5秒ぐらい探っていたようですが、どうもうまくいかないようで、結局1回目は失敗。

 続いて2回目。同じ痛さをまた感じたもののこれも失敗。内心「もう勘弁してくれよ」と言いたくなりましたが、これを通過しないと手術に入れません。

 頭上では、点滴挿入の係りの人にいろいろ指示が飛んでいる感じですが、内容は不明。そして3回目。しかしまたしても失敗。この時点でついに手の甲への点滴管の挿入は断念されたようで、今度は左手首の上、10cmぐらいのところに針が挿入

 痛い思いをしましたが、これはうまく行ったようです。しかし血管内に入った針をさらに奥まで挿入している感じで、針がズズッと進む感じがあり、これがかなり痛い。

 思わず顔をしかめて、小さく「痛い」という声も出てしまいましたが、まあ何とか終了。「何回もすいませんでした」という謝罪の言葉もありましたが、後で聞いたら、私の場合は手術中に輸血の必要が生じる場合を考慮して、通常より少し太い針が使われたようです。

 というわけで、手術準備がようやく完了。ちなみに今回は手術に際して剃毛はされませんでした。(と思っていたのですが、後日手術部位を見たら少しそられた跡がありました)また浣腸等もなしです。その間口には酸素のマスクが装着されていました。

 やがて「眠くなります」という声がかかったと思ったら、1分も経たずに寝てしまったようです。
 



手術後目覚めてみると


自宅で療養


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