発端

 高齢になってくると体のあちこちに微妙な障害が多くなるようで、血圧はここのところ何とかコントロールしたものの、新たな問題が生じてきました。

 これは1年ぐらい前からちょっとだけ感じていたことですが、左足の付け根のちょっと内側、いわゆる鼠蹊部の痛みです。当初はリンパ腺が腫れたのかと思い(私の妻が悪性リンパ腫で亡くなっているので)かなり心配しました。

 かかりつけの医者に行き、ちょっと恥ずかしい思いをしながら触診もしてもらいましたが、その時は痛みもなく、「特に脹れている様子はありません」、と言われ安心していました。

 ところが昨年(2015年)の12月あたりから、割と頻繁に痛むことがあり、寒さのせいで高齢者によく見られる関節あたりに問題が生じたのかと思っていました。

 しかし痛みは常時あるわけでもなく、時折ピリピリするような痛みがあるだけです。なんだか嫌だなと思いつつ、12月13日に再度いつもの診療所に行きました。

 「時々ピリピリした痛みがあるんだけど、今は何も症状が出ていません。何が原因でしょう?」と尋ねると、「温かくしたら症状が治まりますか?」と聞かれたので、「お風呂に入っている時は多少良いようです」と答えると、神経痛かもしれませんね、という返事。

 「なるほどな」と納得して、年末にはバンコクに遊びに行き旅行を満喫していましたが、その間も特に症状はなし。やはり暖かい所だから症状が出ないんだろうと思いつつ帰国。

 帰国後は時差ボケか暴飲暴食かはいまだに不明ですが、血圧が急上昇しその対策に追われていました。ところがその間に、またしても足の付け根に鈍痛を感じるようになり、これはやっぱり何らかの病気の兆候に違いないと思うようになり、ネットを検索。

 ネットで「鼠蹊部の痛み」という項目で検索すると、すぐに「鼠蹊部ヘルニア」という病名を見つけましたが、まさかそんなことはないだろうと思っていました。

 ところが痛みを感じたときに、どこに痛みの中心があるかをそう〜っと指先で探ってみると、なんだかリンパ腺の腫れのような柔らかい塊が、リンパ腺よりもちょっと内側に感じられてびっくり。

 まさしくこれは「鼠蹊部ヘルニアの兆候だ」と自分で診断。そこで改めて詳しく症状をネットで調べてみると、痛みの部位はまさしくこの場所であることが判明。

 これにはまいりました。しかもネットの情報では、この病気は手術でしか治せないと書いてあります。今まで自分の体にメスを入れた経験は一度もないので、これだけで血圧が上がった思いです。

 さてどうするか?自己診断には限界があるので、とりあえず正しい診断をしないといけないなと判断。ところが悪いことは重なるもので、突然の大雪です。(と言っても積雪量は15cmぐらい)

 しょうがないので、翌日雪が少し溶けた午後に、注意ぶかく運転していつもの診療所に行きました。ところが診療所は降雪のため臨時の休診。ちょっと田舎にある診療所なので、看護師さんが集まらなかったのかもしれません。がっかりしてそのまま帰宅。

 とりあえず自宅に戻って、なるべく腹に力が入らいないように動き回り、夜は早めに就寝。少し長めに寝たせいか、今日の朝は痛み無し。ただし何となく違和感があります。

 再び診療所に出かけようと思ったら道路が凍結していて、結局それが少し溶けるのを待って、10時半頃行ってきました。話はすぐに通じて、その場で大学病院への紹介状を書いてもらいましたが、外来受付は11時までということで、その日の診療は断念。

 翌日は仕事が入っていて行けそうもない。症状自体は切迫している様子はないので安心ですが、なんだかどんどん先延ばしになっているなという印象を持ちました。


大学病院で触診


初期症状と診断


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