手術方法の説明

 次に手術の方の説明です。名称は「クーゲルパッチ法」と呼ばれているようで、クーゲルさんという方が考案したものです。

 方法ですが、簡単に書くと鼠蹊部に切れ込みを入れ、筋肉の裂け目の内側(腹膜の上と筋肉の間)に形状記憶のメッシュを入れるというものです。

 これにより腹膜の膨らみによりメッシュが筋肉に押し付けられ、それ以上腹膜が外に飛び出さないという原理です。

 実際に挿入するメッシュを見せてもらいましたが、大きさは長径が10cmぐらいの楕円形で、台所の洗い場にある三角コーナーに設置する網状のゴミ袋の一部のような感じです。

 「こんな人工的なものが体内に入るのかあ」とがっくりですが、これが一番予後が良いということでした。

 次が麻酔方法の説明。恐れていた通り「脊椎麻酔」で行うとのことで、「痛い」という噂があるので、これが一番心配。しかし実は私の80歳を超える母親も、数年前に転んで足を骨折し手術をしたとき、やはりこの麻酔だったということで、高齢の母親が体験した麻酔ですから、私が弱音を吐くわけにはいかないなと思っています。

 ちなみに脊椎麻酔も、いきなり注射器を脊椎に入れるわけではなく、ます周辺に簡単な麻酔を施してから行うようです。ただ詳しいことは怖くて聞けませんでした。

 また手術中は沈静剤も投与されるということでちょっと安心。私は血圧が高いので、下手に目覚めていると恐怖感で血圧が上昇するのではと言う不安がありました。

 というわけで、ともかく脊椎麻酔を我慢すれば、手術そのものはほとんど気が付かないうちに進行するということで、だとすれば次の心配は予後になります。

 説明によれば、予後に起きる合併症としては

 ・ 皮下出血<BR>
 ・ メッシュからの感染
 ・ 違和感、疼痛、ツッパリ感等の知覚異常
 ・ 水腫:水(組織液)がたまる

ということのようですが、いずれも基本的には自然治癒するそうです。というわけで、手術に日程も決まり、あとは手術前の心の整理です。


手術前日から当日の動き


初期症状と診断


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